「ボリンジャーバンドの±2σに収まる確率は95.5%」
この数字を見て、「±2σにタッチしたら逆張りすれば勝てる」と思っている人は多い。
それ、間違いだ。
私は月1000万円以上を稼ぐ専業トレーダーだが、今はボリンジャーバンドを使っていない。過去にはあらゆるインジケーターを試したが、ボリンジャーバンドもその一つだった。
この記事では、ボリンジャーバンドの基本的な使い方を解説しつつ、なぜ「95.5%」に騙されてはいけないのか、そして9割のトレーダーが間違えている設定について説明する。
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ボリンジャーバンドとは何か
まず、ボリンジャーバンドの基本を簡単に説明する。

ボリンジャーバンドの仕組み
ボリンジャーバンドは、アメリカの投資家ジョン・ボリンジャー氏が考案したインジケーターだ。
中心に移動平均線(ミドルライン)があり、その上下に標準偏差で計算されたバンドが表示される。
ボリンジャーバンドは以下の要素で構成される。
ミドルライン:移動平均線(通常20期間) +1σ / -1σ:ミドルラインから標準偏差1倍の距離 +2σ / -2σ:ミドルラインから標準偏差2倍の距離 +3σ / -3σ:ミドルラインから標準偏差3倍の距離
「確率」の話
ボリンジャーバンドでよく言われる数字がある。
±1σ内に収まる確率:約68.3% ±2σ内に収まる確率:約95.5% ±3σ内に収まる確率:約99.7%
この数字を見て、「±2σの外に出ることは4.5%しかない。だから±2σにタッチしたら逆張りすれば勝てる」と考える人が多い。
しかし、これが最大の落とし穴だ。
9割が間違えている設定
ここからが本題だ。多くのトレーダーが間違えているポイントを説明する。

間違い①:期間設定をデフォルトのまま使っている
ボリンジャーバンドのデフォルト設定は「期間20」だ。MT4でもTradingViewでも、初期設定は20になっている。
しかし、デフォルト設定が最適とは限らない。
期間20は、もともと日足チャートで20日間(約1ヶ月の営業日)を想定した設定だ。1分足や5分足で使う場合、20本分のデータは20分や100分に相当する。
バイナリーオプションの短期取引では、もっと短い期間の方が反応が速くなる。逆に、長い期間にすると反応が遅くなる。
「デフォルトだから正しい」と思い込んで、何も考えずに使っている人が9割以上いる。
間違い②:「95.5%」を鵜呑みにしている
「±2σに収まる確率は95.5%」という数字。これは統計学的に正しい。
しかし、この数字には前提条件がある。
「95.5%」が成り立つのは、データが正規分布に従っている場合だ。しかし、為替相場の値動きは正規分布に従わない。急騰や急落が頻繁に起きる。いわゆる「ファットテール」だ。
つまり、±2σの外に出る確率は、統計上の4.5%よりもはるかに高い。
「95.5%で勝てる」と思ってエントリーしているのに、実際には70%程度しか勝てない。こういう現象が起きる。
間違い③:タッチ=エントリーと考えている
「±2σにタッチしたら逆張り」という使い方をしている人は多い。
しかし、タッチしただけでエントリーするのは危険だ。
なぜなら、ボリンジャーバンドは価格に追従して動くからだ。価格が上がればバンドも上に広がる。価格が下がればバンドも下に広がる。
つまり、「±2σにタッチした」という事実は、反転のサインではない。ただ「価格が動いた」という事実を示しているに過ぎない。

ボリンジャーバンドは「反転のサイン」ではなく「価格のばらつき」を表示しているだけ。これを理解していない人が多すぎる。
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教科書通りの使い方
一般的に紹介されているボリンジャーバンドの使い方を説明する。
逆張り:バンドタッチで反転を狙う
最もメジャーな使い方だ。
価格が+2σにタッチしたら「上がりすぎ」と判断してLOWエントリー。 価格が-2σにタッチしたら「下がりすぎ」と判断してHIGHエントリー。
レンジ相場では有効な場合もあるが、トレンド相場では連敗する。
順張り:バンドウォークを狙う
バンドウォークとは、価格が±2σに沿って動き続ける現象だ。
価格が+2σに沿って上昇し続けているなら、強い上昇トレンドと判断してHIGHエントリー。 価格が-2σに沿って下落し続けているなら、強い下降トレンドと判断してLOWエントリー。
トレンド相場では有効な場合もあるが、バンドウォークの発生を見極めるのが難しい。
スクイーズとエクスパンション
バンドが収縮している状態を「スクイーズ」、拡大している状態を「エクスパンション」と呼ぶ。
スクイーズの後にエクスパンションが起きると、大きなトレンドが発生するとされている。
しかし、いつエクスパンションが起きるかは予測できない。「スクイーズだからそろそろ動く」と思って待っていても、なかなか動かないことが多い。
なぜボリンジャーバンドで勝てないのか
ここからが重要だ。なぜ、上記の教科書通りの使い方では勝てないのか。

理由①:バンドは価格に追従する
これが最大の問題だ。
ボリンジャーバンドは、過去の価格データを使って計算される。つまり、バンドは常に価格に追従して動く。
価格が急上昇すれば、バンドも上に広がる。価格が急下落すれば、バンドも下に広がる。
「±2σにタッチしたから反転する」のではなく、価格が動いたからバンドが追いついただけだ。
これを理解していないと、「±2σタッチで逆張り → バンドウォークで連敗」という悲劇が起きる。
理由②:レンジとトレンドの見極めが難しい
ボリンジャーバンドを使うには、今がレンジ相場なのかトレンド相場なのかを判断する必要がある。
レンジ相場なら逆張り、トレンド相場なら順張り。この使い分けができないと勝てない。
しかし、相場がレンジからトレンドに変わるタイミングは予測できない。
「レンジだと思って逆張りしたら、そのままトレンドになって負けた」ということが頻繁に起きる。
理由③:ダマシが多い
±2σにタッチして反転することもあれば、そのままバンドウォークになることもある。
どちらになるかは、タッチした時点ではわからない。結局、後からでないと判断できない。
「タッチで反転した」「タッチでバンドウォークになった」という結果論でしかない。エントリー時点では、どちらになるか予測できない。
理由④:他のインジケーターと組み合わせても根本的な問題は解決しない
「ボリンジャーバンドはRSIと組み合わせると精度が上がる」という話をよく聞く。
RSIの使い方については「バイナリーオプションのRSI攻略|「30で買い70で売り」では勝てない理由」で詳しく解説しているが、結論から言うと、組み合わせても根本的な問題は解決しない。
ボリンジャーバンドが「価格に追従する」という性質は変わらない。RSIを組み合わせても、この問題は消えない。
私がボリンジャーバンドを使わない理由
ここで、私の考えを正直に話す。
私は今、ボリンジャーバンドを使っていない。
過去にはボリンジャーバンドを使っていた時期もある。±2σタッチで逆張り、バンドウォークで順張り……。教科書通りの使い方を試した。
結果は、安定して勝てなかった。
レンジ相場では勝てる。しかし、トレンドが発生すると連敗する。トータルで見ると、プラスマイナスゼロか、微マイナス。
そして、インジケーターを一つずつ減らしていった。ボリンジャーバンドを外し、RSIを外し、MACDを外し……。最終的に、何も表示しない状態にたどり着いた。
すると、勝率が安定した。
インジケーターについての詳しい考え方は「バイナリーオプションのインジケーターおすすめ|私が使う最強の組み合わせ」で解説している。

インジケーターを増やすほど、判断が複雑になる。シンプルな方が勝てる。これが私の結論だ。
それでもボリンジャーバンドを使いたい人へ
ここまで「ボリンジャーバンドは使わない方がいい」と言ってきた。しかし、「それでも使いたい」という人もいるだろう。
そういう人のために、少しでもマシな使い方を紹介する。

使い方①:環境認識の補助として使う
エントリーシグナルとして使うのではなく、相場環境を把握するために使う。
バンドが収縮していればレンジ相場、拡大していればトレンド相場。この判断に使う。
エントリーのタイミングは、ボリンジャーバンドではなく、チャートの波形を見て判断する。
使い方②:期間設定を検証する
デフォルトの20をそのまま使うのではなく、自分のトレードスタイルに合った期間を検証する。
短期取引なら期間を短く(10〜15)、長期取引なら期間を長く(25〜50)。
ただし、期間を変えても根本的な問題(価格に追従する)は解決しない。
使い方③:タッチだけでエントリーしない
±2σにタッチしただけでエントリーするのではなく、他の根拠も確認する。
例えば、過去に何度も反発している価格帯(サポート・レジスタンス)と±2σが重なっている場合は、反発の可能性が高まる。
ただし、根拠を増やすほどエントリー機会は減る。
まとめ

9割が間違えている設定・使い方
- 期間設定をデフォルト(20)のまま使っている
- 「95.5%」を鵜呑みにしている(為替は正規分布ではない)
- タッチ=エントリーと考えている
ボリンジャーバンドで勝てない理由
- バンドは価格に追従する(反転のサインではない)
- レンジとトレンドの見極めが難しい
- ダマシが多い
- 組み合わせても根本的な問題は解決しない
私の結論
- ボリンジャーバンドは使わない
- 使うなら「環境認識の補助」として
- タッチだけでエントリーしない
「±2σに収まる確率95.5%」という数字に惑わされないでほしい。その数字は、為替相場には当てはまらない。
私は、あらゆるインジケーターを試した結果、「使わない方が勝てる」という結論にたどり着いた。ボリンジャーバンドもその一つだ。
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